CHATEAU LE TEMPLE シャトー ル タンプル

地所:ボルドー地方 メドック地区 ヴァレイラック村

ボルドー中心街から車で約1時間半、ジロンド川左岸のヴァレイラック(Valeyrac)村に位置する当シャトーは「Cru Bourgeois」クラスに位置付けられており、その歴史は十字軍遠征以降の中世ヨーロッパで活躍したテンプル騎士団に由来し、1300年代初頭に建てられたシャトーの名前「Temple」もテンプル騎士団(Templier)に因んでいます。

簡素な線や輪郭、迫力ある大きな石を使った壁など、当シャトーの荘厳な建築構造の随所にその重みある歴史を垣間見ることが出来ます。また、葡萄畑は1700年代に開墾され、そこで造られる深い旨味のあるワインからはテンプル騎士団の魂とも言うべき様々な要素を感じることが出来、その類まれなるクオリティはメドックのラフィットと呼ばれるに相応しい品格を備えています。

1933年、その魅力に惹かれた現当主ドゥニ ベルジェイ(Denis Bergey)氏の祖父がシャトーを購入し、今日まで3世代に渡って経営を続けています。理想的な畑仕事と丁寧な醸造で造られるワインは素晴らしい評価を受けており、古のテンプル騎士団はこの土地の良質なテロワールに注目し、素晴らしいワインが出来るであろうことを見抜いていたのかも知れません。

当主:ドゥニ ベルジェイ氏

当主からのヴィンテージコメント
2002
春から夏にかけて気温が低く天候不順で成熟が遅れた年だったが、収穫前の9月に素晴らしい天候に恵まれたので結果的に葡萄は良く成熟した年。酸味がとても美味しく、繊細で凛とした印象のある味わい。
2009
天候に恵まれたヴィンテージ。夏から暑く乾燥した日が続き、余りにも天気が良すぎたのでいつ雨が降って葡萄の生育に影響を及ぼすかとヒヤヒヤだったが、そんなことは余計な心配でどの品種も文句のつけようがない成熟をしてくれた。果実旨味たっぷりでバランス良く、アフターの渋味がとても心地良い。
2010
2009年に続き天候が素晴らしく、偉大なヴィンテージになることを予感させている。収穫前も晴れて乾燥したので葡萄の成熟も理想的。1990年に良く似たヴィンテージで2005年のようなニュアンスもある。濃く深い色合い、フレッシュな赤い果実味、バランスよく凝縮感があり余韻も長い。ストラクチャ―がしっかりして上品な渋味のあるエレガントな味わい。

CHÂTEAU LE TEMPLE AC MÉDOC 
シャトー ル タンプル AC メドック

品種:カベルネ ソーヴィニヨン60%、メルロー35%、プティ ヴェルド5%

18haある葡萄畑にはカベルネ ソーヴィニヨン、メルロー、プティ ヴェルドが植えられており、葡萄の樹齢は約40年、土壌は砂や砂利を多く含み、その深さは8メートル以上になります。葡萄栽培はリュット レゾネ農法(減農薬農法)で、今でこそ多くの生産者が実施している葡萄畑の畝と畝の間に雑草を植えて畑を活性化させるという農法を1980年代にはすでに取り入れていました。品種ごとにステンレスタンクでアルコール醗酵、樫樽に入れる際にアサンブラージュをして12ヵ月熟成させ、瓶詰前に18~20ヵ月間休ませます。

畑の中に佇むシャトー
熟成用の樽が置いてあるカーヴ