DOMAINE ALAIN MATHIAS ドメーヌ アラン マティアス

地所:ブルゴーニュ地方 トネロワ地区 エピヌイユ村
ビオロジック

ヨンヌ県の南部、シャブリ に非常に近いトネロワ地区のエピヌイユ村で1982年からワイン造りをしている生産者。畑はピノ ノワールを中心に約11haを所有しております。

葡萄栽培は化学肥料や農薬を使用しないEcocert(フランスオーガニック認証機関)が承認するビオロジック農法。収量を少なくしないといけないピノ ノワールは片翼グイヨで5~6房に制限し、シャルドネは両翼グイヨで6~7房に制限します。平均収穫量は50~60hl/ha。

醸造は区画毎に行います。醸造においても葡萄になるべく負担を掛けないようにポンプは使用せず、ジュースは重力によってタンクへ移し、24時間掛けて澱引きを行います。赤はステンレスタンク、白とロゼはホーロータンクでアルコール発酵、マロラティック発酵を行います。ピジャージュ(櫂入れ)なども非常に柔らかく行いながらステンレスタンク、20℃でアルコール醗酵を行い、バラエティ豊かなアロマを引き出します。

白とロゼはタンク熟成、赤は一部樽熟成をします。熟成期間は年によって変更します。パワーがある年の方が熟成期間は長くなります。コラージュの有無はヴィンテージによって異なりますが、実施する際はベントナイトにて行い、瓶詰前に1度だけフィルターに掛けます。

当主:アラン マティアス氏

当主からのヴィンテージコメント
2016
春に大雨が降り、さらには霜、雹と天災のオンパレードだった。ベト病も発生し最終的に生産量は
例年の1/3以下になってしまい醸造できなかったキュヴェもあったほど。霜の影響で葡萄の房数が意図せず
少なくなったので、収穫できた葡萄は素晴らしい凝縮感があった。色調濃く甘い風味豊かな飲みやすい味
わいになっている。

BOURGOGNE EPINEUIL CÔTE DE GRISEY
ブルゴーニュ エピヌイユ コート ド グリゼイ

品種:ピノ ノワール100%

「Côte deGrisey(コート ド グリゼイ)」の区画のピノ ノワールのみ使用。南東斜面で痩せこけていて、当ドメーヌが所有するブルゴーニュ エピヌイユの畑の中でも最も日当たりが良く立地が良い区画です。斜度も38度と急斜面です。

他に「EXPRESSION(エクスプレッション)」と「TRADITION(トラディション)」という2つのキュヴェがありますが、上記2つは熟成にステンレスタンク(一部樽熟)を使用しているのに対し、このキュヴェは100%樽熟(旧樽)で樽熟期間も18~24ヵ月と他のキュヴェよりも長いのが特徴です。

黒い果実のアロマとしっかりとした濃厚な果実味、余韻の渋味も力強く飲み応えのあるワインに仕上がっています。

BOURGOGNE EPINEUIL TRADITION
ブルゴーニュ エピヌイユ トラディション

品種:ピノ ノワール100%

葡萄の樹齢は約30年、土壌の性質はシャブリに似ていてジュラ紀初期の泥灰土と石灰質のキンメリジャンが交じり合う土壌は葡萄が根を深くまで張ることが出来、様々な要素を表現できます。起伏に富む地形の斜面に畑があり、南東向きの「Dannots(ダノ)」と「Vals Noirs(ヴァルノワール)」という果実旨味を表現する2区画がメインになります。

手摘み収穫後に100%除梗、ステンレスタンクでピジャージュ、ルモンタージュを行って色素と熟したタンニンを引き出しながら培養酵母を使用して約10日間アルコール醗酵させます。プレス果汁は使用せずにフリーランジュースのみでステンレスタンク60%、新樽40%の割合で10ヵ月熟成。アサンブラージュをしてからフィルターに掛けて瓶詰します。

色調は輝きのあるガーネット色、黒い果実の香りに少し焙じたような香ばしい香りも感じられます。生き生きとした赤い果実の旨味が豊かでしっかりとしたストラクチャーがあって余韻も長いです。

Vals Noirs(ヴァルノワール)の畑

BOURGOGNE EPINEUIL EXPRESSION
ブルゴーニュ エピヌイユ エクスプレッション

品種:ピノ ノワール100%

樹齢は約30年で泥灰土とキンメリジャン土壌の「Froberts(フロベール)」という北西斜面で北風が良く吹き、フレッシュさを与える区画の葡萄が主に使われます。

手摘み収穫後に100%除梗、ステンレスタンクで柔らかく櫂入れ、液循環を行ってフレッシュな果実のアロマを出しながら培養酵母を使用して約10日間アルコール醗酵させます。プレス果汁は使用せずにフリーランジュースのみでステンレスタンクで10ヵ月熟成します。

色調は輝きのある真紅やルビー色、鼻腔をくすぐるような小さい赤や黒い果実のフレッシュな甘酸っぱい香り。ハツラツとした酸味と赤い果実を齧ったようなチャーミングな果実味でとてもフルーティな仕上がり。土壌由来のミネラルも豊かで飲みやすい味わいです。

CHABLIS
シャブリ

品種:シャルドネ100%

畑はシャブリ北西部のLignorelles(リノレル)村に2.6haを所有。区画によって粘土質やキンメリジャンなど土壌の質が違い、植えられている葡萄の木も樹齢5年ほどの若木から60年ほどの古木まで様々です。樽は使わずにステンレスタンクのみで醸造。火打石やスモーク香、シャブリらしい鋭い酸味はなく、サッパリとしたバランス良い味わいです。

キンメリジャン土壌のシャブリの畑

PETIT CHABLIS
プティ シャブリ

品種:シャルドネ100%

畑は上記シャブリから程近い場所に位置し、石がほとんど見られない保湿力の高い粘土質土壌で早熟な区画です。葡萄の木の樹齢は40~70年で0.56haを所有しています。醸造はシャブリ同様ステンレスタンクのみで行います。柑橘系果実や若い桃のアロマ、フレッシュで清涼感のある酸味豊かで細く綺麗にまとまった味わいになっています。

粘土質土壌のプティ シャブリの畑

BOURGOGNE TONNERRE CÔTE DE GRISEY
ブルゴーニュ トネール コート ド グリゼイ

品種:シャルドネ100%

畑の広さは約0.56ha。「Côte deGrisey(コート ド グリゼイ)」の区画のシャルドネのみ使用。当ドメーヌが所有するブルゴーニュ エピヌイユの畑の中でも南東斜面で痩せこけていて、最も日当たりが良く立地が良い区画です。斜度も38度と急斜面です。樹齢は30年。ジュラ紀初期の泥灰土と石灰質のキンメリジャンが交じり合う土壌は葡萄の根を深くまで張ることが出来、様々な要素を表現できます。澄んだ黄色、アカシアの花のアロマ、リッチで柔らかく、口当たり良くサッパリとした、バランスの良いワインです。

急傾斜の「Côtes de Grisey(コート ド グリゼイ)」の畑

ドメーヌ アラン マティアスの所有畑(2014年5月撮影)