GAGNARD DELAGRANGE ガニャール ドラグランジュ

地所:ブルゴーニュ地方 コート ド ボーヌ地区 シャサーニュ モンラッシェ村

故ジャック ガニャール氏が当主として運営していましたが、惜しくも2009年7月に享年80歳で他界され、ジャック氏の奥様のマリー ジョセフ ガニャール夫人がドメーヌを引き継ぎました。またガニャール夫妻の二人の娘さんは結婚して、それぞれドメーヌ フォンテーヌ ガニャール、ドメーヌ ブラン ガニャールの当主夫人を務め、シャサーニュ モンラッシェ村の名門ガニャール一族として名を馳せています。

ジャック氏が他界後は義理の息子に当たるドメーヌ フォンテーヌ ガニャール当主リシャール フォンテーヌ氏と、ドメーヌ ブラン ガニャールの当主で同じく義理の息子にあたるジャン マルク ブラン氏の両氏がガニャール ドラグランジュに助力しています。2009年ヴィンテージの醸造においては、特にジャン マルク氏の息子であるマルク アントネー氏が中心となって行っており、ジャック氏は醸造に携わっていないので2008年物がジャック氏の造った真のラストヴィンテージと言えるでしょう。

リシャール フォンテーヌ氏&ガニャール夫人

1960年からワイン造りをしていた故ジャック氏の畑は約2haと非常に小さいですが、その多くは樹齢50年以上の古木です。また、ほとんどのキュヴェにおいてフォンテーヌ家とブラン家からメタヤージュ(分益小作契約)の形で葡萄を譲り受けています。白は低温浸漬してアロマを出し、樫樽で16~18ヵ月間醸造。赤は除梗後に2~3週間かけてアルコール醗酵をさせ、樫樽で16~18ヵ月間熟成させます。ドメーヌ フォンテーヌ ガニャールのワインは瓶詰前にフィルターを掛けていますが、ガニャール ドラグランジュのワインはフィルターを掛けていないのでよりタニックな仕上がりになっています。また、樽熟期間も長く長熟なワインになりやすいのも特徴です。

故ジャック ガニャール氏

当主からのヴィンテージコメント
2015
春から開花期にかけての天候が素晴らしく収穫量が多くなると予想していたが、6~7月がとても暑くなり雨もほとんど降らず乾燥した影響で葡萄のジュースが少なくなってしまった。その為収穫量は減少、特に赤が少ないが雹や病気はなく健康状態は完璧だったので、色調の濃い素晴らしい状態の葡萄が収穫出来た。例年は若いうちは固い長熟なワインになっているが、2015年は果実味が前面に出ていて酸やタンニンを包み込んでいるので早くから飲む事が出来る。

BÂTARD-MONTRACHET GRAND CRU
バタール モンラッシェ グラン クリュ

品種:シャルドネ100%

1983年に植えられた区画の葡萄を使用。新樽30%で熟成していますが、樽香に負けない果実味の力強さと酸味があり、余韻が非常に長く残る、オイリーでリッチな味わいのワインです。きちんと管理して熟成させれば10年後でもきっちり酸が残りつつもキャラメルやトリュフのような香味に変化していきます。    

CHASSAGNE-MONTRACHET 1ER CRU LA BOUDRIOTTE
シャサーニュ モンラッシェ プルミエ クリュ ラ ブードリオット

品種:シャルドネ100%

砂利の散らばる粘土質に植えられた葡萄は古い木は樹齢80年以上。肉厚でジューシーな洋梨を連想させる果実味、辛口で酸味のキレも良く、ミネラルが豊富で余韻に樽の風味を心地良く感じます。

CHASSAGNE-MONTRACHET BLANC
シャサーニュ モンラッシェ ブラン

品種:シャルドネ100%

粘土質主体の区画「Les Voillenots(レ ヴワユノ)」の葡萄を40%、1級区画マルトロワの平地部分にあたり、ガニャール家の目の前に広がる褐色石灰質の区画「Le Jardin(ル ジャルダン)」の葡萄を60%使用して造られています。洋梨や柑橘系果実のアロマ、リッチな果実味と丸い酸味がとても豊かで軽く10年は熟成させることが出来るポテンシャルの高いワインです。

ガニャール家に隣接するル ジャルダン

VOLNAY 1ER CRU CHAMPANS
ヴォルネー プルミエ クリュ シャンパン

品種:ピノ ノワール100%

シャンパンの北側に位置する1980年に植樹された区画で小石の多い赤土土壌。光沢のある綺麗な色合いで、ブルーベリーやイチゴのアロマ、スパイシー&タニックですが口当たりは非常に柔らかく、果実味、酸味共に豊かに感じられるワインです。 

CHASSAGNE-MONTRACHET 1ER CRU
シャサーニュ モンラッシェ プルミエ クリュ

品種:ピノ ノワール100%

1954年に植えられた「Clos Saint-Jean (クロ サン ジャン)」の葡萄を1/3、1928年に植えられた「Morgeot (モルジョ)」の葡萄を2/3の割合でアサンブラージュして造られるワイン。しなやかなタンニンと果実味、酸味のバランスが良く、早くからでも楽しめますが、15年ほど経つと湿った革のような香りと良く熟した苺のような果実味、酸味、なめらかなタンニンに変化し、熟成も楽しめます。

クロ サン ジャンの区画

CHASSAGNE-MONTRACHET ROUGE
シャサーニュ モンラッシェ ルージュ

品種:ピノ ノワール100%

「Les Platières(レ プラティエール)」と「Les Puits Merdreaux(レ ピュイ メルドロー)」の2つの区画の葡萄で最も古い木は1936年に植えられました。フランボワーズのような濃いベリー系のアロマ、ぎっしり詰まったような豊かな果実味とタンニンがあり、とても力強い弾けるような旨味のあるワインです。