DOMAINE DU PÉLICAN ドメーヌ デュ ペリカン

地所:ジュラ地方 モンティニー レ アルスール村

ヴォルネー村でワイン造りをしているドメーヌ マルキ ダンジェルヴィルの当主ギョーム ダンジェルヴィル氏と醸造責任者のフランソワ デュヴィヴィエ氏が、ブルゴーニュのような素晴らしいテロワールのワインを造りたいという探究心から2012年にジュラ地方アルボワの町に隣接するモンティニー レ アルスール村に設立しました。ドメーヌ名の由来はアルボワの町のエンブレムである「ペリカン」から引用したもの。15世紀末にヴォルネーの1級畑「Clos des Ducs(クロ デ デュック)」を所有していたブルゴーニュ公には一人娘がおり、彼女はアルボワの町のエンブレムを「ペリカン」に定めたローマ皇帝マクシミリアン1世の妻だったので、現「Clos des Ducs(クロ デ デュック)」所有者であるギョーム氏はヴォルネーとアルボワの繋がりを想ってドメーヌ名を「ペリカン」としました。

当主:ギョーム ダンジェルヴィル氏(左)と醸造責任者:フランソワ デュヴィヴィエ氏(右)

所有する畑はトータルで15haで、そのうちの5.8haは2003年からビオディナミ農法を取り入れてワイン造りをしていた「Château de Chavanes(シャトー ド シャヴァネ)」が所有していた畑で、アルボワの代表的な葡萄品種であるサヴァニャン、シャルドネ、トルソー、プルサール、ピノ ノワールが植えられています。別の5haは「Jean Marc Brignot(ジャン マルク ブリノ)」が以前所有していた畑で2004年から2012年までビオディナミで運営されていました。この畑は「Grand Curoulet(グラン クルレ)」と呼ばれているアルボワで最初に開墾された区画で、素晴らしいサヴァニャンが出来ますが現在ほとんどの木が植え替え中となっています。残りの4.2haはアルボワ村の隣にあるモンティニー レ アルスール村の生産者で「ジュラの教皇」と呼ばれていた「Jacques Puffeney(ジャック ピュフネイ)」から2014年末に譲り受けた畑で、こちらもアルボワの品種に合う素晴らしいテロワールがある畑です。収穫は全て手摘みですが品種によって成熟スピードに差があるので約3週間に渡って続けられます。

当主からのヴィンテージコメント
2015

ARBOIS SAVAGNIN OUILLÉ
アルボワ サヴァニャン ウイエ

品種:サヴァニャン100%

樹齢は約30年。ハツラツとしていて力強く直線的、レモンやエキゾチックフルーツのアロマが感じられます。このサヴァニャンの特徴的なアロマを残すために果皮浸漬をした後、500ℓの旧樽で10ヵ月醗酵熟成させています。”Ouillé”とは補酒を意味する”Ouiller”から来ている言葉で、サヴァニャンのフレッシュさとアロマを保つために2週間に1度のペースで同品種、同ヴィンテージのワインで補酒が行われています。

収穫直前のサヴァニャン

ARBOIS CHARDONNAY
アルボワ シャルドネ

品種:シャルドネ100%

樹齢は約20年。手摘み収穫、選別後に果皮浸漬はせずに350ℓの樫樽(新樽10%)で2~3週間の醗酵、10ヵ月熟成。瓶詰前に複数のキュヴェをステンレスタンクでアサンブラージュさせます。コラージュとフィルターは透明感を出すために軽く行います。若木のシャルドネらしいフレッシュな酸味、ミネラル豊かでクラシックな味わいはブルゴーニュのテロワールとは少し異なる泥灰土に由来しています。

紙のように薄いミルフィーユ状の泥灰土の層

ARBOIS TROIS CÉPAGES
アルボワ トロワ セパージュ

品種:ピノ ノワール60%、トルソー35%、プルサール5%

フルーティさを与えるピノ ノワール、獣臭のような特徴的なアロマを演出するトルソー、スパイシーさを与えるプルサールのアサンブラージュ。樹齢は約20年。アルコール醗酵はステンレスタンクで2~3週間、熟成は基本的に228ℓの1~6年樽で10ヵ月、一部大樽で熟成されるものもあります。甘味と酸味のバランス、デリケートでとても深みのある味わいのワインです。

収穫直前のトルソー