DOMAINE TRAPET ALSACE ドメーヌ トラペ アルザス

地所:アルザス地方
ビオディナミ

ジャン ルイ トラペ氏の妻であるアンドレ トラペ女史がアルザスのワイン生産者の娘だった為、2002年からアルザスでのワイン生産も引き継いでおり、現在約10haの畑を所有しています。ブルゴーニュと同じく、こちらもビオディナミを採用しており、手摘みで収穫、選別して空圧式圧搾機でプレスした後、果汁を冷やして不純物を沈殿させて取り除き、タンクに移してアルコール醗酵を行います。その後、アルザス地方独特の楕円形の樽もしくは卵型のコンクリートタンクで10~12ヵ月熟成させます。

当主のジャン ルイ トラペ氏とアンドレ トラペ夫人
伝統的な楕円形のタンクと新しいコンクリート製の卵型タンク

CHAPELLE 1441 PINOT NOIR AC ALSACE
シャペル 1441 ピノ ノワール AC アルザス

品種:ピノ ノワール100%

トラペ家のアルザスの醸造所があるリックヴィールという町には1441年に建てられた小さな教会があり、昔はキリスト教のミサなどでワインが振る舞われていたこともあったので、その教会に敬意を払ってキュヴェ名を「Chapelle 1441(1441年建立の教会)」としました。1999年までは現当主のジャン・ルイ氏の義父が醸造していましたが、ジャン・ルイ氏が引き継いでからは、ブルゴーニュのピノ・ノワールと比較されてしまうのでは?、という不安もあったので協同組合に葡萄を売っていました。2012年にビオディナミの認可も下り、樹齢も古くなってきたのでトラペトしては初のアルザスのピノ・ノワールを醸造、瓶詰めしました。

ブルゴーニュ同様に手摘みし収穫後に除梗前と後の2段階での選別。80%徐梗した後にステンレスタンクで17日間アルコール醗酵。熟成は半分を228Lの3年樽で、もう半分はコンクリート製の卵型タンクで行い、瓶詰前にアッサンブラージュ。年間生産本数は約2,500本。淡い色調、軽やかな果実味とミネラル旨味。ジュヴレ・シャンベルタンのような深みはないが気楽に飲めるような味わい。畑は特級区画だが、ピノ・ノワールの場合、特級とは名乗れない。

RIESLING SHOENENBOURG AC ALSACE GRAND CRU
リースリング ショーネン ブール AC アルザス グラン クリュ

品種:リースリング100%

畑は南向きの深い粘土質土壌。急勾配でトラクターが入れないので、耕作は馬または手作業で行っています。下記のシュロスべルグより気候が寒いので成熟が遅く、収穫も遅摘み。畑の石がほとんど無いのでとてもリッチな葡萄が出来ます。甘味、オイリーさがシュロスべルグよりも多く、糖度が高いですが、酸もしっかり残っていて上品な甘味が豊かに広がります。また、ブルゴーニュに例えるとシャンベルタンのように熟成に向いたワインでもあります。

RIESLING SCHLOSSBERG AC ALSACE GRAND CRU
リースリング シュロスベルグ AC アルザス グラン クリュ

品種:リースリング100%

畑は花崗岩と砂質、クォーツ土壌で南向きの日当たりが良い場所に位置します。丘の中腹の斜面で水はけが良く、大雨で土が流れないように草や花が植えてあります。こちらも急勾配なので人力または馬で耕作を行ないます。上記ショーネンブールよりもフレッシュでミネラル豊かなストレートな味わいになります。

RIESRING BEBLEMHEIM AC ALSACE
リースリング ベブレンハイム AC アルザス

品種:リースリング100%

特級のゾンネングランツの下のベブレンハイムに畑があり、面積は約1.5haになります。畑の土壌は粘土が少なく、堆積岩が砂に変わった砂質土壌で熱を吸収しやすく、畑が暑いので成熟しやすい特徴があります。僅か2キロしか離れていないショーネンブールの区画より8~10日も早く収穫が行われます。リースリング特有の酸味が素晴らしく、フレッシュな果実味とのバランスも良い甘さ控えめの飲みやすい味わいです。

GEWURZTRAMINER SONNENGLANZ AC ALSACE GRAND CRU
ゲヴェルツトラミネール ゾンネングランツ AC アルザス グラン クリュ

品種:ゲヴェルツトラミネール100%

ストラスブルグの南にあるコルマールの町の近くにゾンネングランツの区画があります。この区画の標高は約250メートルで粘土石灰質土壌が主です。品種特有のミネラルが素晴らしく、肉厚かつオイリーで甘みの強いワインですが、酸味もしっかりあるので飲み飽きしません。「SONNENGLANZ(ゾンネングランツ)」とは太陽の輝きという意味です。

GEWURZTRAMINER BEBLENHEIM AC ALSACE GRAND CRU 
ゲヴェルツトラミネール ベブレンハイム AC アルザス グラン クリュ

品種:ゲヴェルツトラミネール100%

葡萄の木は「リースリング ベブレンハイム」と共に1956年に植樹され、樹齢約60年になります。畑は特級のゾンネングランツのすぐ下に位置し、広さは約1.2haです。深い粘土質土壌でスパイシーなワインになりやすい特徴があります。キンモクセイやライチの香りで果実味と酸のバランスが良く、ミネラルが豊富でオイリーでありながらもスッキリした味わいです。フォワグラなどの濃厚な味の料理やリンゴを使ったデザートに良く合います。

PINOT GRIS SONNENGLANZ AC ALSACE GRAND CRU
ピノ グリ ゾンネングランツ AC アルザス グラン クリュ

品種:ピノ グリ100%

ストラスブルグの南のコルマールの町の近くにゾンネングランツの区画があります。この区画の標高は約250メートルで粘土石灰質が主でムール貝の化石が多くみられる畑です。果実味たっぷりで厚みがあり、とてもオイリーでリッチな味わいです。甘いワインになりやすい葡萄品種なので、葡萄をあまり成熟させずにフレッシュな味わいになるように心掛けています。品種特有のほろ苦さと固さも若いうちは見られます。